こんにちは、Rakulingoです。
アンデシュ・ハンセン著『Brain 一流の頭脳』読みました!
タイトルがおそれおおい。。。
僕のメモをサクッとご紹介します。
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アンデシュ・ハンセン
スウェーデン出身。精神科医。カロリンスカ医科大学で医学を学び、ストックホルム商科大学でMBAを取得。カロリンスカ医科大学は、医学系の単科教育研究機関としては世界最大であり、ノーベル生理学・医学賞の選考委員会がある。翻訳されている代表作『一流の頭脳』『スマホ脳』『最強脳』
さくっとメモ
まず、結論
『適度な有酸素運動をすることで、脳の活性化など、身体にいい影響を与えることができる』
<要約>
運動すると、「ストレス軽減&脳活性化」が期待できる。
- ストレスを軽減するホルモンが分泌される
- 集中力、記憶力、創造力があがる
- 脳の前頭葉や海馬が成長する
- 脳内のネットワークが強化される
体力・持久力が脳力に影響する。体力があればあるほどいい。
運動は、心拍数が上がる(息が切れる程度の負荷がかかる)のを30~60分、週に3回を継続する。
長期的継続すれば効果はどんどん上がし、できれば毎日運動する。
「ランニング、水泳>サイクリング>ウォーキング」
歩くときは、早歩き!
ただ、疲れすぎすぎると良くない。
ある程度の体力がつくまでは、ゆっくり、少しずつ、負荷を上げていく。
<はじめに>
脳の中では絶えず新しい細胞が生まれ、互いに繋がったり、離れたりしている。何かをする度に、考える度に脳は少しだけ変わる。
テーマ: 身体を動かすほど、脳に影響をおよぼすものはない。
脳の機能を高めるためには戦略的に運動をする方がらパズルや脳トレよりもはるかに効果がある。
<ブレイン・シフト>
私たち人類は1万2000年前からほとんど変わっていない。
私たちの身体は動くのに適したつくりになっている。
身体をもっと動かせば、脳は、今よりもずっと効率よく働く。
身体を活発に動かした人の脳は機能が向上し、加齢による悪影響が抑制され、むしろ脳が若返る。
運動によって、脳は物理的に変えられる。
頭の良し悪しは、脳の大きさや細胞の数ではなく、脳の各領域がしっかりと連携しているかどうかによる。
脳のプラスとマイナス(認知能力):生活習慣によって、プラス・マイナス軸上のどちらに脳が属するかが決まる。
- プラスの特質・・・記憶力が優れている、集中力がある、教育水準が高い、飲酒や喫煙に対する自制心が強い
- マイナスの特質・・・かっとなりやすい、過剰な喫煙らアルコールや薬物への依存
GABAは、脳内の活動を抑制して変化が起こらないようにするブレーキの役目。運動をすると、そのブレーキが弱まる。つまり、運動によって、脳が柔軟なり、再編成しやすくなる。
<ストレス>
ストレスは、神経を研ぎ澄ませ、集中力を高める役割があるが、過剰であれば大問題。
ストレス発生のメカニズム:刺激を受け、HPA軸(視床下部・下垂体・副腎軸)が順に働き、副腎でコルチゾールというストレスホルモンを分泌する。
ストレスがストレスを生むサイクル:刺激がHPA軸を動かす動力源の扁桃体を刺激、HPA軸が働き、コルチゾールを分泌、さらにストレスが扁桃体を刺激し、ストレスを増大させる。
海馬:記憶の中枢だけでなく、ストレス反応を緩和する役割もある。扁桃体がアクセルで、海馬がブレーキを担う。ストレスを生む状況ではなくなると、コルチゾールの分泌量が減る。慢性的にコルチゾールが分泌されると、海馬は萎縮する。つまり、イライラで物覚えが悪くなる。運動をしている間は、コルチゾールの分泌量が増える。理由は、肉体に負荷がかかる活動は一種のストレスであるから。しかし、運動が終われば、コルチゾールの分泌量は減り、運動前のレベルに戻る。定期的に運動を続けていると、運動以外のことが原因かさのストレスを抱えている時でも、コルチゾールの分泌量がわずかしか上がらなくなっていく。運動をすると、海馬が活性化する。
前頭葉:ストレス反応を抑制する。ストレスによって、前頭葉は萎縮する。海馬と共に、扁桃体とバランスをとって、ストレス反応を抑制。
前頭前皮質:前頭葉の前の部分で、高次認知機能を司る。
運動をすると、脳の血流が増える。前頭葉に大量の血液が流れ、機能を促進する。運動を長期にわたって続けると、前頭葉に新しい血管が作られ、血液や酸素の供給量が増え、それにより老廃物がしっかり取り除かれる。また、前頭葉と扁桃体の連携も強化される。運動によって、GABAの抗ストレス作用が活性化。
運動によって生まれた新しい脳細胞、つまり新生ニューロンが興奮すればストレスや不安も増幅するかと思いきや、実際には運動をすると気持ちが穏やかになる。これは、運動によって生まれるニューロンのなかに、GABAを放出するニューロンがあるため。主に海馬で生成される。
筋肉が、機能障害を誘発するストレス物質を取り除く。
前頭葉や前頭前皮質など、ストレスを抑える脳の部位は、最後に完成する。25歳くらい。
週に2回以上運動している人は、ストレスや不安とはほぼ無縁。(フィンランドの調査)
運動をすると、ストレスに対する抵抗力が高まり、コルチゾールの血中濃度が下がり、結果的に体重が減る。ストレスがあると、食欲が増す。
ストレス緩和が目的なら、筋トレよりも有酸素運動のほうが効果あり。ランニングや水泳を少なくとも20分、体力に余裕があれば30〜45分。週に2.3回を習慣付ける。
<集中力>
運動によって、選択的注意力と集中力が改善する。
側坐核:報酬の中枢。脳内の様々な領域と繋がっている細胞が集まったもの。この場所から報酬(快感)が与えられる。
目の前のことに集中するには、ドーパミンが必要。
ドーパミンの分泌量が増えると、周りの感覚中枢から伝えられる雑音と、元々脳内にある雑音の両方が消える。
ドーパミンは、運動をした直後に増え、その状態が続く。
前頭葉も集中力をコントロールする。
集中力の違いは、運動しているかどうかの生活習慣による。
集中力アップには、30分間ランニングで、心拍数を1分あたり150回。
<やる気>
運動そのものが意欲を育てる。
定期的な運動は抗うつ剤と同じ効果がある。毎日20〜30分ほど歩くだけで、うつ病を予防できる。
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンは、感情を左右するだけでなく、人格形成においても重要な役割があり、集中力や意欲、意思決定などの認知能力にとっても欠かせない物質。運動によって、これらは分泌され、定期的な運動は分泌量を増やす。
BDNF(脳由来神経栄養因子):主に大脳皮質や海馬で合成されるタンパク質。BDNFは、脳細胞がほかの物質によって傷ついたり死んだりしないように保護している。また、新たに生まれた細胞を助けら初期段階にある細胞の生存や成長を促す。さらに、脳の細胞間のつながりを強化し、学習や記憶の力を高める。BDNFをつくるには、有酸素運動のうちインターバルトレーニングが最適。例えば、フィットネスバイク。
ランナーズハイを引き起こすのは、理論上はエンドルフィンが要因とされる。他には、内因性カンナビノイドで、これはエンドルフィンよりも小さい。
エンドルフィンは大きいので、脳には到達しないが、内因性カンナビノイドは到達する。ただ、内因性カンナビノイドはウォーキングでは分泌されず、ランニングを1回につき少なくとも45分から1時間は続ける必要あり。
やる気アップには、30〜40分のランニングを週に3回で、息が上がる程度の負荷をかける。
<記憶力>
運動以上に記憶力を高められるものはない。
脳では、1秒で約10万個の細胞が失われている。海馬は、1年で約1%ずつ小さくなっている。アルコールや薬物は加齢のスピードを加速させ、海馬の萎縮を早める。
持久系のトレーニングを1年すると、海馬が2%成長していた。(アメリカの調査)被験者は、週に3回、40分、早足で歩いた。
運動をすれば、短期記憶と長期記憶が改善され、加齢による海馬の萎縮が抑制され、しかも海馬は成長する。また、遺伝子の老化も抑制する。
暗記力は、体力と比例している。
暗記をする前に運動すれば、定着率アップ。
暗記力を最大限に上げる場合ら運動と暗記を同時に行う。
しかし、疲れると筋肉がさらに血液を必要とするためら脳に流れる血液量が減りら記憶する力が損なわれてしまう。過酷な運動は、記憶にマイナス。
身体を活発に動かせば、脳細胞の新生は2倍に増える。フラボノイドは、脳細胞の新生を促す。
新しい細胞は、ストレスや睡眠不足、過度の飲酒、高脂肪の食事によって減少する。
ランニング→暗記力アップ
筋トレ→連想記憶アップ(顔と名前の一致とか)
ランニング&筋トレ→鍵をどこに置いたのかを思い出すとか
記憶力向上に最も有効なのは、有酸素運動。
記憶力アップには、有酸素運動と筋トレのコンボ。
<創造力>
創造性を高めるために運動を。
ウォーキングミーティングは、歩きながら意見を出し合う。
※発散的思考:ブレインストーミングのこと。多角的で相関性こあるものを出来るだけ想起する。
※収束的思考:唯一の答えに素早くたどり着くための思考。
ウォーキングよりもランニングの方が、創造性を上げる。少なくとも30分は取り組む。創造性の上昇は1時間から数時間続く。ただし、疲れると逆効果。
誰もが努力を重ねれば創造の力を高められる。
アイデアを量産すること。アイデアをたくさん思いついた人ほど、すぐれたアイデアもたくさん思いつく傾向にある。
創造性のポイントは視床にある。視床は、情報の波にのまれてしまわないように、意識のフィルターとして働く。視床が正常に機能しないと、大脳皮質は情報であふれてしまい、本来の働きができなくなる。視床が正常に働くには、ドーパミンが必要。量は多すぎず少なすぎず、適量で。視床のドーパミンの量が適正でないと、創造性が高まる可能性も、精神を病む可能性もある。脳の他の機能が正常であれば、たとえ情報量が多すぎても病気にならない。
無数に生まれたアイデアを視床のフィルターに通して、それを活かすという重要な働きを担うのは、前頭葉。
運動やトレーニングをすると、アイデアを活かす力が高まるだけでなく、アイデアそのものがあふれでる。
<学力>
体力が知力を決める。
体力のある生徒は学業においても優れている。
試験の内容がもっと難しくなると、体力的にすぐれたこどもと体力のないこどもとの差がさらに開いた。4歳から18歳までの子どもが運動すると、ほぼすべての認知機能が高まる。
毎日たくさん歩いたこどもは、あまり歩かなかったこどもに比べて、ストレスを感じにくく、精神状態も安定していた。
小学校に通う学童期が最も運動の恩恵を得られる。
運動やトレーニングをすると、年齢を問わず、白質の機能が強化される。灰白質も。
立って作業をすると、脳が効率よく働く。
体力が優れているほうが、知能指数は高い。知能指数の高さと相関性があったのは持久力のみで、筋力とは無関係。
10〜40分の運動を何度かしただけで、ワーキングメモリーや読解の能力が向上し、注意力も持続する。
<健康>
運動に脳の老化を食い止める絶滅な力がある。
座ってばかりいる人は、前頭葉の萎縮の進行が早まる。
毎日、意識的に歩くと認知症の発症率を40%減らせる。
日常の範囲で身体を動かすことが、病気をよせつけない秘訣。
本書を買いたい方
<まとめ>
まとめると、
- 最低30分のウォーキング!
- ベストはランニングを週に3回45分以上。
- 有酸素運動を中心に行う。
- 週に数回の運動を半年ほど続ければ、大きな変化がでる。
著者は、「ランニング激推し」です。
僕は、左膝がすぐに痛くなるので、負荷を考え、ランニングではなく水泳をします。
この本は、「根拠」を押さえたい方には一読をおすすめできますが、結論は「有酸素運動をする」なので、必買とは個人的には思いません。繰り返し、運動を勧めている。
運動しましょう!
いつもありがとうございます🍀